第一章

3/12

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
 自転車を爆走させ、遂に、俺は目的の鏡ヶ岳にたどり着いた。  絶対に会って気持ちを確かめてやる。  俺は自転車を止め徒歩に切り替える。  軽く斜面を登った後、穴を発見した。  人が入った形跡がある。  ――――ここだな。  俺は穴に入った。  穴の中は洞窟のようだった。  薄暗い洞窟の中、俺は歩を進める。  なんだっていうんだ?この洞窟は。まるで遺跡だ。なにかわからない文字が色々と壁にかかれている。訳のわからない場所に俺は困惑を押さえられなかった。  一際でかいところに出た。正面の壁によくわからない文字が書かれている。  ――――人影が見える。彼女だ!  「光!光!」  「……鳴海?何で来たの!」  「何でって……あんなの見せられたら誰だって!」  「騒がないで!奴等に気付かれるわ」  「奴ら?」  「まだ時間はあるけど、行きましょう。戻るのよ」  「戻るって」  「戻ったら説明するわ……話せる限りでね」  〇  さっきの会話から少し歩いて俺達は入り口の近くに戻っていた。  光の奴は妙にそわそわしてるが、それは俺に理由を説明するためだろう。……まさか、浮気?  そうこうしてるうちに更に入り口に近づいた。  「ここまで来れば大丈夫ね……」  「何が?」
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加