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光が収まった後の俺の体を見渡した。
なんだこれ?パワードスーツ?黄色いボディと赤い目……。
虫の鳴き声の様なものを聞き、俺は我に帰った。バッタと人を足して2で割ったようなものが、威嚇してくる。
マジかよ……ガチでこんなのいんの?これとやれってのかよ……。
「鳴海!」
――――!
そうだ、光。今は彼女も居るんだ。絶対に負けるわけにはいかない。
「かかってこい!バッタ野郎!」
俺は近くの木をぶち折り相手に投げつける。……何てパワーだ。
バッタ野郎は身を反らしてよける。……ちっ。
バッタ野郎がこちらに向かってくる。くそ!
「左の足刀を奴に向けて!」
「わかった!」
俺は右足で盛大に地面を蹴る。土砂が舞う。目潰しだ!
奴が怯んだ隙に奴に左の足刀を向ける。
「レディって叫んで!」
「レディ!」
『Ready』
俺の足刀が黄色く光り、ビームを放つ。バッタ野郎はビームを喰らい、光輝き、拘束していく。
「!」
俺の拳が赤く輝いている。――――ぶん殴れと言うことか?
「あぁぁぁぁ!」
俺は拳を振りかぶった。
『Lightning・Blast』
俺のストレートパンチはバッタ野郎にクリーンヒットし、奴を撃ち付ける。ビームで空中に拘束されていたバッタ野郎は赤く輝き、爆発四散した。
俺の体から何か剥がれる感覚がし、俺は普通の状態に戻っていた。
「ひか……」
「巻き込みたく……なかった」
光の涙に、俺は何も言えなかった。
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