第一章

6/12
前へ
/48ページ
次へ
 俺は今、車の中で揺られている。  異形のバッタマンを倒してから、少ししたあとやって来て、俺らを乗せていった。多分、光が電話で話してた奴と関係がある。司令部と言っていたから、組織だ。  俺は車の中で許可をとり、姉にメールをした。内容は光のいたずらにしておいた。その方が良いだろう。  数分したあと、姉から良かったねと、メールが来た。  「つきました」  声が俺を現実に引き戻す。ここが司令部って奴か!  「久しぶりだね、誠君」  車から降りた俺に話しかけてくる。って、この人、光の父親じゃねぇか!?  「相川さん!」  「ここでは司令だよ。秘密組織ジオメトリのね」  「ジオメトリ?」  「ある古代文明の言葉で、希望って意味でね。秘密組織ジオメトリの司令、鳴海晃。それが本当の僕さ」  頭が追い付かねぇ。  「Mr.Lightningを君につける様に言ったのは僕だよ。仕方なかったからね」  「仕方ない?」  「うちの戦力は今任務で出張しててね。現在の戦力じゃ追い返すのがやっと。元々偵察任務だったからね」  ここで相川さんは、言葉を切る。  「――――言いたくないけど、三人いた戦力が二人蒸発してね。現在調査中さ。」  「蒸発って、裏切ったんですか?」  「そこも含めて調査中さ。さ、立ち話も疲れただろう?中に入って」
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加