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『約束の日まであと僅かか……首尾の方はどうかね?』
「問題ありません。三週間後に彼も帰って来ます」
『聖石の件だが、そちらは?』
「皆目、検討も」
『Mr.Lightningの事だが、彼で大丈夫なのかね?晃君』
「訓練を施せば彼でも大丈夫だと思われます」
『うむ、わかった。ではそのように』
〇
「敵の弾に対し、直角に避けるのだ。相手の射線と事後状況を意識しろ」
うぅ……。
「連携の基本は情報交換と陣形だ。常に連絡を取り合うようにしろ。ちょっとでも何かあったときにな」
うぅぅぅぅぅ……。
「意識が薄れても動け。えげつない様だが相手はそこを狙ってくる」
うがぁぁぁぁぁっ!
「うぅぅ……」
俺は椅子に倒れ込んだ。意識が……遠ざかる。
訓練は俺にとって過酷なものだった。開始三週間。早くもダウンしそうだ。
「大丈夫ですか?誠さん」
こいつは山口巧。分かりやすく言えば、Mr.Lightningの整備師だ。
「あぁ。何とかな」
「にしてもよく耐えられますね。……愛の力ですか?」
「愛の力だ」
巧の笑顔がイイ感じだ。鳴海光。彼女の存在がなければ、耐えられなかった。
「――――バカ言わないで」
!
光。
「あなたとは話もあったし、趣味もあった。でも、息抜きがしたかっただけ。だから付き合った。」
「ひか。」
「あなたが!戦う理由何て消えたでしょ。もう、彼女面しないで帰れば?」
「光さん。ひどいですよ!」
「じゃあね!」
そういって、光は去って行った。
「誠。訓練をするぞ」
「……あぁ」
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