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「――――誠君!」
司令部に鳴海さんの声が響き渡る。
「アラヤですか?」
「あぁ。遺跡の発光を確認した。行ってくれ」
「はい」
〇
『Get set』
指をならした後、俺は転送装置に乗り、目を閉じる。
「2秒後に鏡ヶ岳に転送する」
「わかった」
瞬間。ふわっ、と言う浮遊感を感じた後、俺は鏡ヶ岳にいた。
「さーて、今日の獲物は」
出し抜けに地面が爆発した。吹き飛んだ土砂が俺にかかる。
「ここは、どこだ……?」
鮫人間? いや、しゃべった。
「なぁ、ここはどこだ?」
「ここ?ここは鏡ヶ岳だ」
「かがみがだけ?」
「お前もこの世界を、人間を襲うのか?」
「人間?この世界…………確かに、私と人間は敵対しているな」
「なら、俺と戦え!」
「良いだろう」
鮫人間の手元が光った。
「神薙ぎの剣」
「剣!」
「へあぁっ!」
俺は奴に突っ込んで蹴りあげを放つ。
ガキン、と言う硬質の音が響いた。
――――剣で防がれた!
「ふん!」
「ぐわぁぁぁっ!」
袈裟斬りに斬られ、俺は吹き飛んだ。
――――何て火力だ。
「どうした。もう終りか?」
鮫人間は突進してくる。剣を振りかぶった。
「はぁ!」
「何?」
俺は跳んだ。
側転した俺は鮫人間の頭上を取る。
「とぉりゃぁぁぁぁっ!」
俺は鮫人間の脳天に正拳を叩き込んだ。
「ぐわっ!」
鮫人間の意識が飛びそうになったのか動きが止まる。
――――もらった!
「レディ!」
『Ready』
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