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震える怜菜を抱きしめながら、南君が入って行った建物を見ると…
横に長い二階建ての建物で大きなガラス窓が一定の幅をあけてあるのですが
その窓全てに、老人が立っていて、僕達…いや…車に注目していたんです。
僕もさすがに堪えられなくなって、怜菜を抱きしめながら俯いて目を閉じました。
そのまま時間が経つのを待つのですが、カタカタとドアを開けようとする音が鳴り、物凄い恐怖を感じました。
何時間か経ち、静かになったので恐る恐る外を見ると明るく綺麗な景色が目に映る。
怜菜の震えも止まり、車の時計を見ると朝の5:43。
この時、僕達は助かったんだと確信しました。
すると
「もう大丈夫だと…思う…」
怜菜は疲れきった表情で僕を見て言いました。
「…怜菜は車の中に居てね…」
そう怜菜に言って車を降りました…
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