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南君が入院している病院に着き、受け付けを済ませて病棟へ行くと、鉄の分厚いドアがあり壁にブザーが付いている。
僕は躊躇いなくブザーを鳴らしすと、怜菜は不安そうな表情をする。
「ねぇ…なんか怖いね」
「そう?」
怜菜の言葉に笑顔で答え、ドアが開くのを待つとガチャッ…という音がして、ゆっくりドアが開く。
ナースが“どうぞ”と言って中に入ると、すぐデイルームになっていて、そこでくつろいでいる入院患者さん達数十人が一斉に注目してきた。
「畑さん!」
「竜さん!」
「アニキ!」
「兄ちゃん!」
「先生!」
などと色んな名前で僕を呼び集まって来る患者さん達。
そう
ここは僕が元居た職場の3病棟という急性期病棟の精神科なんです。
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