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あたしが彼――真咲蓮と初めて会ったのは、高校二年の秋頃だった。
修学旅行も終わって、次は文化祭の準備の時だった。
別にあたしはそこ担当じゃなかったけれど、人手が足りなかったせいでかりだされ、空き教室に集合した。
「きーたーよー」
「あー…悪かったな?」
「べっつにー。さっさと終わらせよーよ。めんどいしさ(笑)・・・そいやあの子、下級生だよね?」
「おー。先生が連れてきたんだってよ」
男友達と会話を終わらせ、ふと見れば、歴史の教科書を読んでる男の子がいた。
「それ、面白い?」
「うん」
何となく興味本位で聞けば、そう答えた。
これが彼との最初の会話だった。
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