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石黒と美月が、ブレーカーに手をかける社長を必死に止める。
「社長!そんな事をしたら、仕事になりません!」
「社長、ハリセンくん達の寝室が機能しませんよ?」
社長は渋々といった様子で、ブレーカーから手を離した。
「ウウム……せっかくの楽しい夜が……雰囲気がでないじゃないか、石黒くん!」
何の雰囲気か。
はしゃぐ社長のせいで、石黒と美月は仕事にならず、社長と三人で床に座る。
「なぜ、床なんです」
「わかってないな、石黒くん!こんな夜は、肩を寄せ合い、語り合うのが常識なんだよ」
美月はクスクス笑っている。
「さて……何を語ろうか?うん!まずは美月くんからだ。小さい頃の話がききたいな」
社長の優しく、キラキラしている目を見ながら、美月はゆっくり語りだした。
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