いつからだろう?

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「初恋の話ですよ?」 美月は、悪戯っ子のような目で社長と石黒を見る。 「おぉ!美月くんの恋バナを聞けるなんて!ウム、石黒くん!正座しようじゃないか!」 美月は、恥ずかしそうにそれを制すと、石黒に笑いかけた。 「笑わないでくださいね?ほんと……子供の……妄想なんですから」 美月が小学校5年の春。クラス替えで、憧れの君と一緒のクラスになった。 席も隣。 美月は、嬉しいやら恥ずかしいやら。 美月が好きになったのは、いつも穏やかに微笑んでいる、読書好きの君。 長い首をからかう、いじめっ子達とは違う、おとなしい男の子だ。 図書室で借りてくるのか、憧れの君は休み時間になると、読書に勤しむ。 友達に誘われても、運動場には遊びにいかない。 静かに読書をしている。
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