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嫌々ながらもそれを口に含むと、甘ったるさが広がり思わず眉間に皺がよる。
瑛太はそれを悪戯っぽく笑いながら、満足げにベンチに座った。
「押してばっかじゃなく、引くのも良い作戦だけどさー。ちょっと引き過ぎじゃね?」
「………………。」
「まだ嫌いって言われた事気にしてるのか?」
「………相手がまったくその気もないなら、自分の気持ちが冷めるの待つのみっしょ……。」
嫌いって言われたんだし……。
最後の言葉はぐっと飲み込み、残りのココアを飲み干した。
甘さの余韻で胃がグルグルとまわる気持ち悪さが、さらに自分を惨めにさせた気がした。
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