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先に動き出したのはリオナだった。
リオナは手に魔力を込めると詠唱破棄で初級魔法、ウォーターアローを放った。
(因みに詠唱破棄とは、その名の通り魔法を放つための詠唱を行わないこと。詠唱を破棄すると、余分に魔力を使い、魔法の威力も下がる為一見意味が無いように思うが、すぐに魔法を放つ事が出来る為、使いようによってはかなり活用する事が出来る)
キアラは向かってくる魔法を冷静にかわした。
だがキアラは向かってくる魔法に集中していたため、リオナはその内にキアラの背後に回った。
そしてリオナはそのまま背後からキアラに斬りかかった。
だが…
「まだまだ甘いね!」
キアラはそう言いながら、向かってくるリオナの双剣を受け流し、隙だらけの脇腹を蹴り飛ばした。
意外にもキアラの蹴りは外見からは想像出来ないほど威力があり、リオナはそのままふっ飛ばされて木に叩き付けられた。
「洒落にならないほど痛いよ…」
リオナはそう言った後、双剣を杖代わりにしながら立ち上がった。
(思わず本気で蹴っちゃったから絶対に骨が数本折れてるよ…)
キアラは申し訳なさそうな表情を浮かべながら心の中でそう思った。
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