夜道

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青年はふと、自分が進む道の先に、人影を見付けた。 街灯の光の外では、顔立ちまで見る事はできない。 ふらり、ふらりと、怪しい足取りで、よく転ばないものだ。 「何だ、あれは。酔っ払いか」 青年が眉を寄せて独り言をもらす。 その時、人影が薄暗い街灯の光の真下へ、躍るように出てきた。 長い黒髪と、結われている若草色のリボンが、先ず目に入る。
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