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簡単な解説になってしまったが、わかっていただけただろうか。 ツンデレを知っている人にとっては無駄な時間であったに違いないだろうが、今俺が置かれている状況を説明するにはまずツンデレというものを解説しておく必要があったのである、理解していただきたい。 さて、本題に移ろう。 前述したように、俺はツンデレを愛してやまないツンデレ大好き人間(ちなみに高校生)である。 しかし、現実は非情なもので、ツンデレと言える人は中々いない。 稀少な存在なのだ。 ツンツンは結構いるのだが、一向にデレる気配がないのだ……ただ嫌われているだけとは思いたくない。 だから、俺はツンデレに恋い焦がれ、待ち望み続けた。 あまりにツンデレが好きすぎて、世界中の人間がツンデレになればいいのに、などという破綻した望みを願ったりもした。 そんな日々の努力が認められたのか……いや、そんな馬鹿な話があってたまるものかと自分自身にツッコミを入れざるを得ないのだが、実際問題現状が現状である。 前置きが長くなったが――俺が現在いる高校の教室内、休み時間というありふれた場面の学生達の会話を聞いていただきたい。 「べっ、べつにあんたのために宿題見せてあげるわけじゃないんだからねっ!」 「こ、これ、クッキー好きだって言ってたから……なっ、何よ、手作りじゃないわよ!コンビニで買ってきたの……!」 「ち、ちがっ、お前のためじゃねぇよ……!」 「か、勘違いするなよ、お前が赤点をとったらクラス全体の平均点が下がるから教えてやってるだけなんだからな」 「ばっ、ばっかじゃないの……!お礼なんていらないわよ、あんたの為じゃ、な、ないんだから……」 一体どうしたというのだ、級友達よ。
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