2人の天才

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チラリとピッチャーマウンドを見ると霧島がキャッチャーと握手をいつものように無表情に交わしている。 その顔を見たとたんに大石はますます頭に血が上る。「ガッツポーズぐらいしやがれ。あん野郎が」 そんな大石の肩をポンと誰かが叩く。 「ナイススイング。とらえたら間違いなくホームランだったな」「シゲさん」 「帰ろうや。俺たちには明日も試合が待っているのだからな」 大石は最後にベンチでヘルメットを放り投げるとロッカールームに向かった。
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