25人が本棚に入れています
本棚に追加
チラリとピッチャーマウンドを見ると霧島がキャッチャーと握手をいつものように無表情に交わしている。
その顔を見たとたんに大石はますます頭に血が上る。「ガッツポーズぐらいしやがれ。あん野郎が」
そんな大石の肩をポンと誰かが叩く。
「ナイススイング。とらえたら間違いなくホームランだったな」「シゲさん」
「帰ろうや。俺たちには明日も試合が待っているのだからな」
大石は最後にベンチでヘルメットを放り投げるとロッカールームに向かった。
最初のコメントを投稿しよう!