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あれから、少し世間話をした。
『ところで、話ってなに??』
『そろそろ、本題に入るか。』
そう言って智クンは真剣な顔つきに変わった。
『まず、自己紹介だよね。
俺のことは知ってると思うから省略するね。』
『山下智久でしょ。知ってる。笑』
『こちら、俺と同じ所で働いてる、中丸。』
『中丸雄一です。』
『あ、亀梨和也です。』
そう言って俺らは、お互いに頭を下げた。
『それで、話なんだけど。』
『うん。』
『かめは、何か仕事決まったの??』
『決まってないよ。
こんなやつ雇いたいなんて、あんま居ないしね。』
『じゃあ、話は早い。』
『ん??』
『うちに来てほしい。』
『うち??』
俺は何のことを言ってるのか、分からなかった。
『実は、かめに来てほしいのは、俺の親友の家なんだ。』
『智クンの親友の家??』
『そう。』
『でも、どうして??』
『かめには、話し相手というか、側に居てあげてほしい人が、俺の親友なの。』
『...。』
『そいつは俺らの主なんだ。』
『主??』
『俺らはそいつのすぐ側にいる。
そいつは、15年前に事故に遭ったんだ。
一命は取り留めたけれど、後遺症が残って、左足に麻痺が残ってるんだ。』
『そっか。』
『両親も今は、放置なんだ。』
『...。』
『それから、何人も雇ったんだけど...。』
『辞めちゃった??』
『あぁ。』
『そうなんだ。』
『ダメかな??』
そう言って智クンは、真剣な顔つきから心配そうな顔つきに変わった。
『たっちゃんは、知ってるんだよね??』
『うん。良いやつだよ。』
『智クンの親友なんだよね??』
『そう。』
『...いつから行けばいい??』
『かめ、いいの??』
『うん。』
『ありがとう。』
そう言って智クンは、俺に抱きついてきた。
『智クン。』
『かめ、明後日からおいでよ。』
『わかった。』
俺がそう言うと、中丸サンも智クンもにっこり笑った。
『智、中丸。時間やで。』
『わかった。』
そう言って、二人は立ち上がった。
『じゃあ、かめ。明後日ね。』
『うん。』
『よろしくお願いします。』
『はい。』
俺がそう言うと、中丸サンと智クンは出ていった。
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