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「勝手にレディの部屋に入らないでくれる?」
「レディ?仕事ほっぽって、カバン忘れて帰るアホの間違いだろうが」
光司はそう言ってヒョイとカバンを投げた。
「あ…」
友紀はその時初めて、自分が手ぶらで帰ってきたことに気付く。
「友紀の家、久しぶりに来たけど、変わってねぇなぁ」
光司がそう言ってドカっと座る。
「なに居座ってんのよ。用が済んだんなら帰りなさいよ」
友紀がカバンを抱きしめて睨む。
「忘れ物届けてくれた人にお礼くらい言えよな。残りの仕事まで片付けてきたんだぞ。茶の一杯でも出せ」
光司はそう言って、図々しくも学ランを脱いでその辺にほたりなげる。
「~~っ」
友紀は涼しい顔の光司としばし睨み合っていたが、バンっとカバンを乱暴に置くと、スッと立ち上がって部屋を出た。
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