友紀と光司(1)

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友紀は木曜日に名前を書いていた。 もう一人の男子は金曜日に。 残る一人は男子。 きっと女子の私のところにはこない! やったぁ!雄太先輩と放課後ラブラブタイム! 友紀はそう確信した。 が、最後の一人は 『じゃ、木曜で』 なにぃ!? 『えっと、君は川崎君だったね。じゃ、僕は金曜日で決まりですね。では、お疲れ様でした』 友紀は木曜に立候補した男子を睨みつけた。 『…なんだよ。文句あんのかよ、友紀』 『え?』 友紀は名前を呼ばれて驚いた。 『覚えてねぇのか。光司だよ。川崎光司』 『川崎…光司………こうちゃん!』 『こうちゃんって呼ぶな!!』 はい、これが先週の委員会での出来事。 そして、今日は木曜日。 本来ならば、雄太先輩と本の整理してたはずなのに… なぜか光司と二人で本の整理、あげくに雄太先輩に跳び蹴りだ。 「あんたがいなけりゃねぇ~」 友紀はふぅ、とため息をつく。
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