友紀と光司(1)

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「おぉ~い、友紀ちゃ~ん!」 とあるクラスの前を通りかかったとき、教室の中から友紀を呼ぶ声がした。 友紀は悠にしがみついたまま顔をあげた。 「ほ~全然変わってないじゃん、俺、覚えてる?」 友紀に向かって、人なつっこい男子が寄ってきた。 その後ろには光司がいる。 「あれ?光司?」 「おう」 光司はぶっきらぼうに返事した。 友紀は光司と人なつっこい男子を交互に眺める。 「あ!あっくん!」 「正解~!」 朗は友紀の手をとって大げさに振り回す。 「懐かしい~!あっくん元気してた~?」 友紀もつられてピョンピョン跳ねる。 「俺のときとえらい違いだな」 光司がボソッと呟く。 「ん?光司ヤキモチか?」 「アホか」 光司が朗を足蹴にする。
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