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「おぉ~い、友紀ちゃ~ん!」
とあるクラスの前を通りかかったとき、教室の中から友紀を呼ぶ声がした。
友紀は悠にしがみついたまま顔をあげた。
「ほ~全然変わってないじゃん、俺、覚えてる?」
友紀に向かって、人なつっこい男子が寄ってきた。
その後ろには光司がいる。
「あれ?光司?」
「おう」
光司はぶっきらぼうに返事した。
友紀は光司と人なつっこい男子を交互に眺める。
「あ!あっくん!」
「正解~!」
朗は友紀の手をとって大げさに振り回す。
「懐かしい~!あっくん元気してた~?」
友紀もつられてピョンピョン跳ねる。
「俺のときとえらい違いだな」
光司がボソッと呟く。
「ん?光司ヤキモチか?」
「アホか」
光司が朗を足蹴にする。
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