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「おはよう!」
私は元気よく
三年一組のドアを開けて教室に
入った。
「棗ちゃんだーはよ」
と黒髪で天然パーマの
黒い瞳をした幼なじみ
――遊くんが挨拶を返してくれる。
「おはよう!遊くん」
「…元気だね…」
遊くんはそう言いながら
一つの開いた席を見た。
「…元気だよ、寂しいけど」
私はなるべく元気に答えた。
「顔に出てるよ。
"元気な訳ないだろ"って」
「元気だよ!
俊輔は…生きてるもん」
声、震えてたかな…
遊くんも黙ってる。
俊輔…私、元気だよ。
でも…"あの日"から、
私は…寂しいんだよ。
早く戻って来てよ…
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