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ーー真っ暗な森の中をただひたすらに走りつづけている2人の影があった。
「はぁ、はぁ……」
1人はボサボサの天パがおしゃれに見える少年。
「はぁ……はぁ……。くそっ!!」
もう1人は短めの茶髪に右耳だけ三日月を模したピアスをしている少年。
そんな2人の少年が森の中を汗だくになって疾走する。
「はぁ……。何だよ、あの化け物は!?」
「分かんない。だけど……人間ではないよね」
「当たり前だろ! あんな人間がいてたまっかよっ!!」
そう言うと茶髪の少年、矢田 哲平【やだ てっぺい】が荒い息を吐きながら立ち止まった。
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