中村 秋人

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後ろを振り返り、誰もいないことに安堵した哲平は、頭をぐったりと垂れながして呼吸を整え始める。 「はぁ、はぁ。もう、大丈夫そう……だな」 「はぁ……はぁ……。でも、早くここを離れた方がいいよ。可奈子と翔子はどこに行ったんだろ?」 哲平が止まったのを見て、 天パの少年、中村 秋人【なかむら あきと】も足を休めた。 「帰ったんだよ。こんなヤバイ森にいつまでもいると思うか?」 真っ暗な森の中、2人は呼吸を整えながらも辺りを注意深く、見渡している。 木に隠れる人の気配、雑草の上を歩く音。 それらを神経を尖らせて探っていた。  
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