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「私…本社で前の彼氏と知り合ったんだ…」
彼女はゆっくり話し出した。
「彼は、私の上司だった…」
知りたいような、知りたく無いような…
そんな複雑な思いだったが…
黙って聞いていた…
二人の出会いから、付き合う迄の話を聞き…
遂に核心の話題になる…
「彼は、私じゃ無くて常務の娘を選んだの…」
その言葉を聞き…
俺は無性に悔しくなった…
「だけど、それじゃこの町に来る理由にはならないよね?」
「こっちに実家がある訳でもないし…」
思わず聞いてしまい少し後悔…
彼女は苦笑いしながら…
「常務が移動の辞令を出させたの…」
「私達が付き合ってたのは、会社で結構知られてたから…」
19の小僧には、大人の事情なんて理解出来なかったが…
それを受け入れた彼女の強さだけは伝わってきた…
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