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たった一言だけを交わし、工場を出る。
『東京で、なんかミスをしてこっちに来たんだ…あんまり関わらない方がいいよな…』
勝手にそう思い込んでた俺は…
この1週間、何故だか彼女を避けていた。
医者に見てもらい、右手の人差し指と中指を骨折してる事が解った…
2週間は安静にって事らしい…
「最悪だよ…💧よりによって利き腕を…💧」
凹みながらも会社に電話…
プルルル…
ガチャ…
「はい。株式会社〇〇で御座います」
受話器の向こうから彼女の声が聞こえてきた。
「あの…佐々木ですけど…」
「あっ⁉怪我…大丈夫でしたか?」
医者に言われた事を伝え、2週間の休みを貰えるように手続きをしてもらう…
事務的な電話の内容なのに、彼女はずっと心配してくれているような感じだった。
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