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小さな町を、宛もなくぶらぶら…
今までほとんど話しなんかしたことも無く…
最初は二人とも無言…
そんな時間にしびれをきらしたのか、彼女の方が話しかけてきた…
「あの…佐々木さんて幾つなんですか?」
唐突な質問に、少し戸惑ったけど…
「今年、19歳になります。」
真面目に答えると…
「えっ⁉年下だったの⁉」
まぁ…
学生の頃から老け顔とは言われてきたが…
驚かれて少し傷付いた…
それに気がついたのか…
「ごめんなさい💦大人びて見えたから💦」
大人びて見える…
初めて言われた…
彼女なりに気を使ってくれてるんだな…
「いや💦気にしないで💦慣れてます。斉藤さんは幾つなんですか?」
「私は、24になりました。」
「へぇ⁉そんなに上だとは思わなかった。」
笑いながら言うと…
「ひどいですよ。」
彼女も笑いながら答えてくれた。
そんな些細な会話をきっかけに…
何が好きだとか、こんな趣味があるなどと…
他愛のない会話が続き…
いつの間にか時間だけが過ぎていった…
彼女を駅に送り…
「休みはまだ1週間あるから、俺で良ければ何時でも案内位しますよ。」
そう伝えると…
「じゃぁ…連絡下さい…」
そう言ってメモ帳を取り出し、携帯番号を書いて渡してくれた。
駅の中に消えていく彼女の後ろ姿を見つめながら…
なんで変な思い込みをしてたんだろう。
田舎者根性丸出しだった自分を…
少し恥ずかしく思ってしまった…
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