7.事実

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 美咲も他の女性の存在を知っていたということ、それでも、今の関係を続けたいと話していた事を敦史に伝える。 「何なんだよな、あの男は」 「美咲は、優しすぎるんだって言ってた」 「女はそうなの? 俺なんか、ただのエロ詐欺師にしか見えないけど」  少し苛ついている口調だ。 「あーあ! バレたんだから別れりゃいいんだよ、後腐れなく! 俺ならそうするね、別れる時はハッキリ言うから」 「嫌だよ」  思わず敦史の手を握りしめると、敦史はフゥーと息を吐いて小さく微笑んだ。 「さっきのプロポーズ忘れたの?」 「……」
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