9.肌と肌

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 敦史が私の上に膝と手をついて話しはじめる。 「あの映画、確か一晩泊まったよな」 「……うん」 「じゃあ、加世の受験が終わったら、旅行に行こうよ。俺達の卒業旅行」 「うん」 「泊まりでな」 「ーーうん」 「その頃俺18だし」 「うん、そうだね」 「意味分かってる?」 「うん?」 「結婚出来る年! 責任取れるっしょ?」 「……」 「だから、それまでは、最後までしないからーーきっとね」  私は敦史の首に腕を回してキスをした。  そしてその日も、お互いの全てを知るように裸で抱き合い、最後まではしなかった。
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