389人が本棚に入れています
本棚に追加
「ヒヒヒ! ――どうぞ、空きましたので」
お風呂へと誘導するように手を広げ、ボーイの様に頭を下げるまえを、ちょっと威張ったふりをしてバスルームへと向かった。
「覗いても――」
「ダメ!」
敦史の言葉を素早く遮って、ドアを閉めた。
シャワーを浴び、湯船にゆっくりと浸かる。側にあった入浴剤を開けて入れると、お湯がピンク色になり花びらが浮かんだ。
「わぁー」
「どうした?」
敦史の声が隣の脱衣所から聞こえ、ドキッとする。
「――入浴剤いれたら、ピンク色になってバラの花びらが浮かんだの」
「俺も見たーい」
「えっ……」
私は湯船に顔が浸かるまで、深く沈むと、ドアが開いて笑顔の敦史が入ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!