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その物音は、アパートから聞こえた。
―ガッシャーン!!―
アパートの他の部屋からも、人が出てきて、敦史の家の方を見ている――
私は敦史の家のインターフォンを押して、ドアノブに手を掛けると、ドアが開いた。
中は、家具が倒され、物という物が飛び散っていた。
お母さんの部屋で、敦史がいたるものを投げつけ、部屋の中央で敦史のお母さんが、頭を抱えて、小さく丸まっていた。
「敦史!!」
部屋に入り敦史の体に抱きつく。
「ああー!」
興奮している敦史は私を振り払い、目の前の鏡台を押し倒した。
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