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「敦史、やめて!」
「ニィ!」
玄関から洋史君が現れて、二人を引き離すと、お母さんが床に倒れ伏し激しく咳込む。
「何やってんだよ! 隣のおばちゃんが慌てて知らせてくれたよ。他の奴がサツに電話して、今から来るってよ」
敦史は止まったまま冷たい顔をしていた。
「ーー洋史、加世連れてって」
「分かった」
「私は、敦史と一緒に――」
「帰れ」
「でも!」
「ウチの問題だよ」
「加世さん行きましょう、早く」
私は洋史君に引っ張られ、敦史の家を出た。
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