11.彼の闇
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洋史君は駅まで送ってくれた。すると、洋史君の携帯に着信があった。 「呼び出しです。身内、俺しかいないから」 洋史君が寂しそうに微苦笑する。 「ちゃんと後で連絡します」 「お願い」 それが頼みの綱だ。洋史君は小さく頭を下げて、来た道を戻って行った。 洋史君が見えなくなると、ぼんやりしたまま、電車に乗り、学校へは行かずに家路についた。
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