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「敦史……」
私を中に引き寄せ、ドアが閉まった瞬間にきつく抱きしめる。
「体、冷たいじゃねーか!」
「――」
敦史は私を、ダイニングのイスに座らせると、毛布をかけ、ストーブを持ってくる。
「敦史、側にいて」
敦史は、私の前に座って冷えた手を両手で包んでくれた。
「大丈夫か?」
「どうして……どうして、突然消えたりしたの?」
「……」
「私……」
涙が溢れ、言葉にならない。敦史は私を無言で抱きしめ、どちらからとなく唇を合わせた。
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