11.彼の闇

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 敦史がキッチンでやかんを火にかける。  私は毛布を纏って、ダイニングに散らばった下着を身につける。 「ごめんな……抱いたりして」 「ううん……嬉しかった」 「痩せたな」  背後に立って私の肩を撫でた敦史の手を握りしめるーーもう離れたくない、放したくない。
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