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お母さんは小さく笑みを浮かべ、おぞましい一言を発したーー
「敦史の子をおろしたこともあるのよ」
その瞬間、敦史の生気が消え失せ、キラキラ輝いた瞳は光を無くした。
やかんが激しく笛をふいている。私は思考も足元もふらつき、何かに寄り掛かろうと手を滑らせ、床に座りこんでしまった。
敦史が私に駆け寄り手を差し出すーー
ービクンッー
仰け反ってしまった……まるで拒絶するように。敦史は、ゆっくりと手を引いた。
私はーー敦史の手を掴めなかった私はーー自ら立ち上がろうとして……立ちくらみする様に又ふらついて、意識を無くした。
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