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翌日、落ち込んだ気持ちのまま大学へ行くと、ファッション雑誌を見ていたアオイちゃんが、声を掛けてきた。
「ねぇ、このモデルの子って、加世ちゃんの地元出身なんでしょ?」
開いたページには、美咲が載っていた。
「うん。高校も同じだったよ」
「そうなんだぁ。可愛いけど、ガリガリだね――見る?」
アオイちゃんから受け取った雑誌を見ていたら、
美咲の声が聞きたくなって、席を離れ、携帯を出して発信した。
携帯をダメにした日、着信があったのに、繋がらなくて、ちょっぴり気になっていたんだ。
呼び出し音が鳴る――
『カチャ――もしもし……』
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