13.大学時代

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「かーよちゃん」  その時、ニコニコとアオイちゃんがやってきた。 「今晩の合コン! 医大生だよん、行こーう?」  アオイちゃんは頻繁に合コンに誘ってくるけど、 今まではずっと断ってきた。 「……うん」 「え! ほんと? ヤッター、じゃあオシャレして行こうねー」  陽気なアオイちゃんに、苦笑しながらも、救われた気分だ。私も前に進みたいと思った。  その日の帰り、天文サークルへ入会の手続きに向かう。  部屋には、佐藤君が居て、私を見ると、ちょっと驚いた顔をしたけど、すぐに、クッシャと彼らしい笑顔に変わった。 「ちょっと諦めてかけてたんだ。真中、来ないから」 「ごめんね。色々あって……」 「真中、あの彼氏とは?」 「うん……別れたんだ」 「そっか……」
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