390人が本棚に入れています
本棚に追加
夏休みに入り、天文サークルの合宿に参加することになった。
天文観測に適した山奥での合宿は、日中はキャンプみたいにワイワイ過ごし、夜は、望遠鏡で夜空の星たちを眺めるといったものだった。
サークルの仲間たちは、みんないい人ばかりで、
楽しく過ごせたけど気づくと私の隣にはいつも佐藤君が居て、場の雰囲気を楽しいものにしてくれてるのも、彼だった。
夜、私は佐藤君と二人で天文観測をすることにーー
「ほら、あの雲のようなのが天の川」
「わぁ、初めて見た」
本当に夜空を横切る美しい川の様ーー望遠鏡で見ると、それは、無数の星の集まりだった。
「天の川を挟んで、ベガとアルタイル――織姫と彦星だよ」
「本当に離れてるんだね……」
最初のコメントを投稿しよう!