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金曜日の放課後、約束通り美咲は洋服屋に付き添ってくれた。
「加世はやっぱり『ナチュラル&フェミニン』な感じかな。色は白基準の、パステル系だね。予算は2万?! いらないから。あっ、じゃあブーツも買おうよ」
そんな風にパッパとコーディネートしてくれた服を着て、試着室のカーテンを開けるーー
「うん、いい感じ」
「でも、この胸元、ちょっと寒いかも…」
とっても可愛いニットのアンサンブルだけど、下のキャミが胸元ギリギリでちょっと恥ずかしい。
「オシャレは我慢なの! デートなんだから寒いなんて言ってない!」
「でもこのスカートも膝上過ぎない?」
「全然! ブーツ履くしーーあっ、当日はタイツは無し! 生足ね」
「えっ!!」
「もーう。ホントに可愛いって、ホラ、鏡よく見てごらん」
肩を回され鏡に映る自分を見るーー
ホントだ――馬子にも衣装。
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