1人が本棚に入れています
本棚に追加
「広いなぁ……。どこまで続くんだろ」
腕を空に伸ばして、掴む様に手を翳した。
これは単なる独り言。たった一つの世界しか知らない俺の、小さな夢でもある。
此処が全てじゃない。もっと雄大な空と大地があって、鮮やかな緑の自然が生い茂って、この空に流れる雲を、風を感じさせる世界。
そんなところに一度でも行ってみたい。もっと広い世界を感じたい。それが俺の夢。
誰にも認めてもらえない、自分勝手な願い。
『………っ』
「……?」
なにか、声が聞こえた。
最初のコメントを投稿しよう!