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†第2話†
今日は、特になにもないごくごく普通で平凡な生活を過ごすはずだった。
そう、平和な日を過ごせると思ったんだ。
『むむ…溺れ死ぬかと思った。礼を言うぞ少年』
その生き物は、びしょ濡れの体を乾かそうと、犬が自分の体を乾かすように水滴を飛ばしている。 結局、ネクエスの漁師が使う網を使って、なんとかこの生き物を救出した。
生き物……そうだ、こいつ何なんだ?
黒くて羽根の生えた生き物…というか、童話とかに登場しそうな、言ってしまえば…ドラゴンだよなぁ、こいつ。
『なんだ、その不審なものを見る目は。安心しろ。別に怪しいものでも危ないものでもない』
いやいや、危なくないかもしれないけど、俺にしたら怪しすぎだから。
にしても、絵本の世界に迷い込んだ見たいに不思議だな。
目の前にいるこの奇妙な生物は、まるで―――いや、どこから見ても、どう考えても、漆黒の鱗を纏うドラゴンにしか見えないんだから。
「お前、なんで溺れてたんだ?普通に飛べるなら沈まないだろう」
立派な翼があるクセに。それに、見た目からしてドラゴンなんだろうし。
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