†chapter1†

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やっぱりきたか、この質問。 流石に中世のヨーロッパみたいな恰好の中に学ランは浮くもんな。 でもどう言い訳すれば………そうだ! 「…俺、記憶が無くて。今までの事…全然わかんないんだ……。」 ここめっちゃテンション低くね、これ重要。 「そうか、辛いことを聞いてしまったな。すまない。」 深々と頭を下げる勇者様。 「あ、いや、勇者様が謝る事じゃないから!頭上げて!」 こんなに思いっきり謝られると罪悪感が。 「勇者様なんてよしてくれ。レニーでいい。」 「じゃあ、レニーで。俺は、上條魔雄。マオでいいよ。」 「わかったよマオ。困ってることがあったら、何でも言ってくれ。記憶がないと色々とあるだろう。」 「ホントに?」 それは助かる!なにせ一文無しなもんで。
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