§prologue§

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「主人公が異世界にとばされるとか、ありきたりやん?」 なんてバリバリ関東出身なのに、エセ関西弁で携帯小説のファンタジーにつっこんでいる、私こと上條魔雄(かみじょう まお)はただいま下校中です。 ちなみに、とある学園都市の上条さんと名前が似てるのは、ノータッチな方向で。 そして今はバスケ部の練習をこなして、趣味のサバットをしにジムに向かってる途中なのだ。 え?サバットなんてなんでやってんだって?アーネスト・ホー〇トに憧れちゃったんだよね。 「あぁ~!まって~。」 「ん?」 なんか俺の前をボールが転がっていって、その後をガキンチョが追って車道へ飛び出した。 「…………この展開は。」 なんて考えてると、けたたましいクラクションを鳴らしながらトラックが走ってきた。 「あぁ!やっぱりこの展開!!」 こんなわかりやすい死亡フラグ誰が………… 「クソォ~!」 わかってても走り出しちゃう俺の悲しい性ね。 とりあえずガキンチョの元に走るけどトラックが近い、2人で助かるのはもう無理っぽいな。 仕方ないからガキンチョを突き飛ばして、ガキンチョだけでも助けた。 甲高いブレーキ音を鳴らしながらもどんどん近づいてくるトラックは、止まりそうもない。 「あぁ…もう死ぬんだなぁ。」 ドンッという鈍い音を最後、そこで俺の意識がとぎれる。
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