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色白の肌を大胆に露にしたドレスを身につけた美しい百合絵が、陽介の肩に腕を置く。
「お連れさんに、いっぱい触られちゃったわ。いやらしいところまで」
「すまない……」
「キレイにしてくれるんでしょ? 今晩」
陽介は笑んで、タバコを廊下の灰皿に落とした。
暗黙の了解を得た百合絵は、陽介の携帯に目をやる。
「――で? 電話の相手はどんな子なの?」
「知らなくていいよ。変に嫉妬されても困る」
「フフフ、そう――私も特別な誰かを作っていいのかしら?」
「勿論。何の束縛もないだろ? 俺たちの間に」
「そうね」
百合絵は小さく笑うと、陽介が連れてきた取引先の客の待つ席へと戻っていった。
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