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月曜日はいつものように始まった
午前中会議があり、また香住が活躍する
部屋に戻り彼女はコーヒーを入れ、デスクで飲む
後輩に注意をして、お昼にはデスクでお弁当を食べる
いつも通りの香住だった
俺は一人の部屋に帰るのが嫌だった。途中ペットショップにより、猫を見た。飼ってみようかな…
少しは自分を癒してくれるかもしれない
犬は散歩させなきゃいけないし、猫なら遊んでてくれる
店員さんに一番気にいった猫を出してもらって、抱かせてもらう
『雑種なんですけど頭のいい子ですよ』と店員さんに言われた
すごく可愛かった。飼い方の説明や躾の話しを聞く
『藤臣君、その猫飼うの?』ふと声をかけられた
『びっくりした!音羽さんか、うん、飼おうと思って…』
『マンション飼えるのね、羨ましいな』
『飼えないの?』
『うん、だからここでよくペット見てたの』
香住は羨ましそうに、その猫を見ていた
『猫、好き?』
『猫も犬も大好きよ。動物ならなんでも』
いつも冷たい瞳の香住が猫を見てニッコリ笑った
彼女にもこんな表情があるんだ…涙を見た時より、衝撃的だった
『触ってもいい?』
『ああ…』彼女は細くて長い指をしんなり曲げて、猫の頭を撫でた
『柔らかい…壊れそう。大事にしてあげてね』
そういって彼女は去った
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