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『香住と彼女の姉の父親なんだ…俺』
『でも年が…』
『香住と香月は双子だ。俺が17歳で、母親の香織が20歳の時の子供になる
俺になーんにも話さずに姿を消して、二人を産んだんだよ。二人が大学生の時、初めて香織に知らされた
香月は認めてくれなかったが、香住は認めてくれた
二人が20歳になった時、俺に教えると決めてたらしい。その時かな…女房と別れたのは。告白したらあなたとは暮らせないって出て行かれたよ
情けないだろ?ガッカリした?』と部長は笑った
『ガッカリなんて…俺勘違いしてました。部長と音羽さん深い関係なのかな…なんて』
『そう思われるほうが悪い虫つかなくていいんだけどね…あの子は意外と男運ないんだよ』
部長はため息をつきながら、タバコに火をつけた
『俺も悪い虫かも…』
『なんだ?香住が好きなのか?まあ自分で言うのはなんだが…美人の娘だからね。仕事もできる、だから手元に置いておきたいんだが…』
『魅力的な人です。正直いうと…ずっと苦手で避けてたんですよ。でも彼女とても純粋で優しい人ですね…』
『香月は気が強くて男っぽいが、香住は優しくて、本当は人間が大好きなんだ。でもわざと人間を避けている…関わるのが怖いんだよ』
よく意味がわからなかった。人間を避けてるなんて…わざと嫌われてるっていうのか?
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