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『藤臣君、これ前年度の数字だよ…』と香住がデスクに資料を叩きつけた
『ごめん、すぐ直すよ』
『こんなの…後輩でもしないミスだし』
一言言うと香住は自分のデスクに戻っていった
ちくしょう!悪いのは俺だけど言い草が気に入らない
小声で言うとか、やり方あるだろうに…
彼女はまた黙々と仕事を続けている
綺麗な顔が残酷に見える、黒い長い髪はさらに冷たく感じる
なにより傲慢な口調が気にくわない!
だれもが思ってるはずだ。唯一、部長が彼女と普通に接してるし、彼女も上司として認めているようだ
仕事ができなきゃこの部署にいる意味のない女なんだ
お昼ご飯も屋上かデスクで、手作りらしいお弁当を食べている
勿論、飲み会、忘年会なんて参加するわけもなく、会社には友達さえいない
プライベートでもいないだろ、あの調子じゃ…とにかく俺にはサイテーの女である
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