2章

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† 結局、千は間に合わず学校に遅刻した。 折角の努力が水の泡だと千はガッカリしたが、その努力の方向性が間違っていると本人は微塵も思ってはいなかった。 「さてと…」 時間は昼休み。 朝作れなかった昼ご飯の代わりに購買部にて食事を買おうと席を立つ。 校内は生徒達の活気ある熱でざわめいていた。 苦手だな。 そんな雰囲気を肌で感じ、千は溜め息を吐く。 千は自分の回りに独特な空気を作り出せるのか、他の生徒はあまり近寄ってはこない。 時折昨日の様な目の敵にしてくる不良一味に絡まれるが、それ以外は決して彼女のテリトリーに必要以上踏み込んではこない。
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