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「おめぇ達!さっさと住家にけぇれ!!」
真名を背に庇いながら、声を張り上げる
それに構わず、妖怪の集団から一際大きい鬼が金棒を片手に現れた
「何じゃ、威勢の良い兄ちゃんじゃのう」
その大鬼が集団の頭なのか、周りの妖怪達は皆、道を譲り、大鬼を前に出す
「ワレの頼みは聞けんのう、わしらも召喚主の命令で呼び出されたからな、悪いが黙って死んでくれや」
「…おめぇ達はオラには勝てねぇ、戦わなくても分かる」
「抜かせぇっ!!!」
静かに告げる悟空に激昂し、二匹の鬼が飛び掛かる
「よっ、ほっ、おっと」
しかし、振るわれる金棒や拳、脚等の攻撃は全て軽やかに回避される
そして鬼達の攻撃が止まった瞬間に、如意棒が頭部と腹部にそれぞれ打ち込まれ、大分離れた場所まで弾き飛んでいった
その一瞬の出来事、妖怪達と真名は呆然とするしかない
それに構わず、悟空は如意棒を構え直す
「これで分かったろ!いてぇ目に遇いたくなかったらさっさと住家にけぇれ!!」
「………中々やるやないか、驚いたで」
真剣な表情を浮かべ、大鬼は目の前の悟空の実力を侮っていたことを知った
「だが舐められたままじゃ面子が立たんってもんじゃい!お前等、相手は一人じゃ、ぶち殺せや!!」
「「「おぉぉぉっ!!!!」」」
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