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僕は自分の名前が出てきて一瞬驚いた。
しかし、またすぐに冷静になった。
「いらない。
僕には夢がない。
もし願いがかなうなら、家族を取り戻して欲しい。
けど、あんたにだって無理だろう?」
僕は何を言っているんだ。こんなやつに、と思ったが彼は正確にそして決定的に答えた。
「無理だ」
そのとき僕は、がっかりしている自分がいることに気づき、心底がっかりした。
それでも……それでも僕は、こんな誰もかも、しらないましてや人間でさえないやつに頼んででも家族が恋しかったんだ。
「あなたが欲しいものは、取り返しのつかない過去だ。」
そんなことわかってるさ。
けど、、、
「けどさ」
「けどじゃない!」
否定しようとした僕に、彼は今までにない位の強い口調で言った。
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