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「桑原さん。貴女の周辺で不審な人物はいますか?手紙以外に何かあるとか」
「いいえ、私が気づかないだけかもしれませんが……」
「……」
小夜の答えに、相良は腕を組みながら考えた。
「分かりました。調べてみましょう……ああ、それと私の携帯番号を渡しときます。何かあればお知らせ下さい……柴田!、桑原さんを送っていってやれ、念のために彼女の自宅周辺を見て回れ……」
「はい!先生!!」
柴田は、勢いよく返事をすると、桑原を連れ、事務所を後にした。
「ストーカーか、彼女の大学周辺も調べておこうか。後、手紙にあった〝ナイチンゲール〟の意味も考えないとな」
そう呟くと、相良も事務所を後にした。
桑原の通う大学は、都内でもそれなりに有名で、特に部活動に力を入れており、優秀な人材を排出している。
キャンパスには、学生たちが華やかな声をあげながら相良の隣を通ってゆく。
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